病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
Lana-Peace 「大切なお子さんを亡くされたご家族のページ」
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悲しみで心の中がふさがった時

祈りによって続くつながり

大切な人が亡くなった時、祈りを捧げずにはいられない…それは信仰の有無を問わず、自然に人の心に浮上する思いではないでしょうか。
しかし、ある時期が過ぎると、祈りに対してそれが何になるのかと懐疑的になる方もいらっしゃるかもしれません。
宗教の枠組みを超えた祈り、その意味とその力をどう理解すれば良いのか、今日は考えたいと思います。
アメリカで遺族カウンセラーとして死者のメッセージをリーディングしているジョージ・アンダーソンさん(詳しくはこちらをご参照ください)は、祈りとはどういうことを意味するのか、次のように語っています。こちらは糸川洋さんが1991年3月26日、ジョージさんにインタビューをされた時のこと。

「日本人は無宗教かもしれませんが、精神文化は大事にするで
しょう? 日本文化は、霊的、精神的な文化だと思います。
仏教のお経をあげると落ち着くという人はそれでもよいで
しょう。
でも、宗教を信じない人だったら、心の底から湧き上がる言葉
を口に出して、あの世の霊を愛で包んであげればいいんです」

――すると祈りは、愛を伴った集中した想いなんですか。
死者を想うといっても、愛のある想いだってありますよね。
それでも祈りと想いはちがうんですか。

「祈りは、祈る人を霊的な気分にさせます。瞑想や心の平安と
いったレベルの、意識の、より深い層に入る行為です。
『祈り』は、『想い』より高い次元のエネルギー形態なん
です。祈るとき、人はより高い次元の会い、より高い次元の
意識を経験します。
感情と意識を限界まで高めて、永遠の生命と波長を合わせ、
祈る相手を会いで包むこと、それが祈りです。
祝電を打つようなもの、赤いバラの花束を送るようなもの
です。祈りには、自己犠牲が伴います。
祈りと言うと、すぐ宗教を連想する人が多いようですが、
特定の宗教を信じなくても、祈ることはできます」 ※1)

------*------*------*------*------*------*------

集中した愛の想いは祈りと同じです。
どんな言葉でもいいんです。(略)
相手が見えないから最初は気持ちを集中するのが難しいかも
しれませんが、祈りは確実に届きますよ。
私は何万回ものリーディングを通じてそれを確認して
います。とにかく祈る対象を愛で包み、抱きしめ、
あの世に愛を送ればいいんです。
祈りを受け取ればあの世の霊は喜びますが、
それだけでなく、祈る人もそれで満足できます」

実際、必ずと言っていいほど、彼のリーディングでは霊が対象者に「お祈りをしてくれてありがとう」と言う。かといって、対象者のすべてが信心深いかといえば、そんなことはない。
「お祈り」という言葉に戸惑いを覚える人も多い。

そんなとき、彼はこう言う。
「別に特定の宗教を持っていなくても、亡くなった人の
ことを考えるだけで、祈ることになるんですよ」 ※2)


引用文献:
糸川 洋(2012)『トゥルー・ミディアム』Kindle版,

※1) 第5章 ジョージとの一問一答
「地球は破滅するかもしれないが、それを知って何になるのか」※2) 前掲書 第5章 ジョージとの一問一答「祈ることの意味」

そうした祈りは死者にとって、どのような効果があるのでしょう。前述のインタビューの4年前にラジオ番組のホスト ジョエル・マーチンさんによって行われたインタビューの中で、ジョージさんは祈りの効果を次のように語っています。

――祈りには効果があるんですか。
「(略)それに、祈りは霊の魂の成長を助ける効果もあるんです。
聖書にもその言葉が見られますし、特に苦しんで亡くなった霊
や自殺した霊にとって、地上の人の祈りは、霊的に絶大な効果
があります。
この世にいたときに、その人を愛で包んだように、祈りはあの
世の霊を愛と暖かさで絶え間なく包むんです。祈りを通じて
あの世に送るプラスのエネルギーは、あの世で霊が自分自身を
発見し、進歩するうえで、助けになるんです」

――祈り方はどうしたらいいんですか。
教会とか寺院とかモスクに行って祈る必要があるんですか。
「もちろん、そのようにしてもかまいません。
特に宗教に熱心ではなかった霊でも、あの世に行くと、
ロザリオを手に祈ってください、と地上の人に言うことが
多いようです。これはロザリオの祈りに、とても強い愛の力
が宿っているからです。
でも基本的には、どんな祈り方でもかまわないと
思いますよ。
いつも個人のことを考えています、と言う人は多いよう
ですが、霊はよく『私のことを想ってくれるのはとてもうれ
しいけど、お祈りもしてください』と言います。
想うことと祈ることとの間には、エネルギー量に差が
あるようです。」


引用文献:
ジョエル・マーチン, パトリシア・ロマノウスキー(著), 糸川 洋(訳)(1991)『WE DON'T DIE―誰も死なない』光文社, pp.198-199

しかし生者と死者とのつながりは「祈り」以外にも、もちろんあります。ただしそれは、互いを束縛するようなものではありません。

――いろいろなリーディングを見ると、霊が私たちの体験、
気持ち、考えなどを知っていることが多いようですが、
霊はいつも私たちのことを見ているんでしょうか。

「ある程度、霊には私たちの考えがわかり、私たちの声が
聞こえるようです。しかし霊は四六時中、私たちの話
ばかりに耳を傾けているわけではありません。
守護霊のような感じで私たちを見守っていることはあるで
しょうが、霊には霊であの世の使命があるんです」


引用文献:
ジョエル・マーチン, パトリシア・ロマノウスキー(著), 糸川 洋(訳)(1991)『WE DON'T DIE―誰も死なない』光文社, pp.197-198

祈る時、どうしても自分からの一方通行だと思いがち。でも、実は自分も気付いていないところで、いろんなつながりがあるのですね。

お子さんへの祈りは、しっかりと伝わり、より一層強くあなたを守る力へと変わっていく…そのつながりはいつまでも続くのです。
2016/9/16  長原恵子
 
関連のあるページ(ジョージ・アンダーソン氏)
「親の怒りのエネルギーを憂う子」
「息子に届いた母の祈り」
「たとえ生まれ出ることはなかったとしても」
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「祈りによって続くつながり」※本ページ
「祈りが息子にもたらした平安と成長」