病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
 
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六日町温泉 龍気 1) 薬石風呂

2013/5/16〜18、新潟県南魚沼市の六日町温泉 龍気(新潟県南魚沼市小栗山2310)に行ってきました。
それは薬石風呂にぜひ入ってみたかったからです。
これから龍気へ行ってみたい、という方のために下記のように分けてご紹介しようと思います。

1)薬石風呂
2)温泉
3)美容・健康プランの利用(食事とお部屋)
4)周囲の環境(田園風景・山並み・お松の池)
5)アクセス(東京から龍気へ)
6)近隣の観光 雲洞庵
(戦国時代の武将 直江兼続修行の場所)

なお1)と2)は自分で作ろう!元気な生活のコーナーで、
3)から6)は充電できる癒しの場所のコーナーでご紹介いたします。

さて、ここではまず薬石風呂を試した経験をご紹介いたします。
(注:ここに書くことは私の経験であり、皆様の体調や病状によって望ましい入浴時間、回数はそれぞれ異なると思いますので、あくまでも情報の一つとしてお考えください。)

私はこれまでは趣味・ストレス解放のために転々といろいろな岩盤浴に行ってみましたが、昨年からは治療・免疫力増進目的で荻窪の岩盤浴に通っています。龍気は特許をとられた岩盤浴ということなので、楽しみにして行きました。龍気のことは川田薫先生の本で知りました。川田先生は石と人間の生命に関して、一般向けに本を出されていらっしゃいます。

まずはホテルのフロントでバスタオル、手ぬぐいサイズのタオルと専用着をそれぞれ1枚受け取ります。私はホテルの美容・健康プランを利用したので、利用料金は宿泊料金の中に含まれていました。(滞在中何回も利用できます)

女性用の薬石風呂のお部屋は、女性大浴場の更衣室を通り抜けて、1フロア分の階段を下りたところにありました。薬石風呂までの廊下には、休憩できるベンチやソファがありました。お部屋に入る手前には調整されたお水のウォーターサーバーがあります。ここのスペースは清潔に使えるように工夫されていました。紙コップはゴミ箱に入れるのではなくて、サーバー横に設置されている長い筒の上から落として、使用済み紙コップが積み重なるように作られているのです。

薬石風呂は女性専用と男女混合が隣り合わせで設置されていました。どうやら中は同じような作りなので、女性専用のお風呂を利用しました。
なお、男女混合の廊下の休憩椅子の前には、田園風景を背景に大きな弥勒菩薩像が設置されています。

さてお部屋の中ですが、薬石が一面に敷き詰められていて、檜の丸太で利用スペースが仕切られています。檜は枕木としても使われていますので、ここでは枕は別に用意されているわけではありません。敷き詰められた石は下から加熱され、裸足ではかなり熱いため、丸太の上を歩いて移動しました。

龍気の薬石風呂は「温熱波動療法」とのことですが、石のパワーは床の石だけでなく、部屋の空気のミストの中にも、微小な単位で含まれているのだそうです。つまり石のパワーを皮膚、呼吸器から吸収できるということですね。かなり高い湿度の空気が檜の香りと共に、充満しています。
室内に設置されている温度計を見ると44℃でしたが、湿度計は90%の手前くらいを示していました。耐えられないほど暑いわけではありませんが、かなり暑い感じがします。

早速、薬石の玉砂利の上にタオルを敷いて横になると、5分ほどで両腕に玉のような汗が一面ににじんできました。まるであぶり出しのように、汗が出てくるのです。
これまでいろいろな岩盤浴に行ってきましたが、この速さは驚きです。あんまり速いので、汗ではなくて自分の身体が瞬間的に結露しているのかと錯覚するほどです。汗が出るわりには、そんなに苦しい、といった感じがないので不思議です。見る見るうちに全身から汗がたくさん出て、初回の入室は15分くらいが限界でした。

これは私の主観になってしまいますが、この時のどっと汗が出た感じは、身体の中で悪い細胞が一列に並んで、マシンガンで一気に総攻撃を受け、或いは爆破されて、どすんと倒れた、といった感じでしょうか。
身体はまったく痛くないのですが、身体全体に対して、強い力が一気に働いたような感じがしました。じわじわどこか一点が…というのではなく、全体的に同時一括に。その後滞在中に何度か薬石風呂に入りましたが、このような感覚が強く得られたのは、初日初回の入浴でした。

薬石風呂のお部屋から出て、廊下の椅子で休憩していても、次々汗が流れるように出てきます。こんなに身体の中に水分があったのかとびっくりすると共に、こんなに汗を作り出す機能が自分にあることが嬉しく思えました。そして大量の発汗を必要とするほど、自分の体温が上昇していることを実感しました。

薬石風呂の外の廊下や階段途中に設置された椅子、ソファ、ベンチからは水が引かれた田んぼに風が吹いて、苗が風になびいたり、水面にさざなみがたつ様子を眺めることができました。薬石風呂の後、太陽の光、風、木の葉、枝、空、雲、長閑な蛙の声は自分の五感に大きな変調をもたらしたようです。時間と空間が異なる次元に、迷い込んだ感覚がしてきました。そして自分は自然の中の一存在であり、同じように自然の中の一存在である石から恩恵をいただいている、といった気持ちが湧いてきました。

薬石風呂の中に入っている時は、もう少し部屋の中にいれそうな気がするものの、休憩後は大浴場の温泉で汗を流して、部屋に移動すると心地よい疲労感と共に2時間ほど、ぐっすり昼寝をしてしまいました。

身体を温めて汗を出すと、自分の感覚が澄んでいくようです。
2013/5/25  長原恵子