病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
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みみずく土偶・猿形土製品
(東京国立博物館所蔵)
 
品名:
みみずく土偶
 
出土:
埼玉県さいたま市岩槻区真福寺貝塚
時代:
縄文時代・前2000〜前1000年
所蔵先:
東京国立博物館・重要文化財
展示会場:
2017/11 東京国立博物館 平成館
列品番号 J-39223(写真撮影許可あり)

品名:
猿形土製品
 
出土:
埼玉県さいたま市岩槻区真福寺貝塚
時代:
縄文時代・前1000〜前400年
所蔵先:
東京国立博物館所蔵
展示会場:
2018/4 東京国立博物館 平成館
列品番号 J-23228(写真撮影許可あり)
 

埼玉県さいたま市岩槻区の真福寺貝塚から出土した印象的な土偶が、東京国立博物館に展示されていました。みみずく土偶と猿形土製品です。みみずく土偶と言っても、鳥のみみずくを表しているわけではなく、人間のような手足があります。朱に塗られた顔面部、耳たぶに埋め込むような当時の特徴的な大きな耳飾りなどから考えると、儀式を執り行う人をかたどったものかもしれません。みみずくのお面を被り、羽飾りを頭につけ、メイクを施した人物を表しているのでしょうか。
何を目的に作られたのか定かではないものの、今から3000年から4000年も前の人がこれほど丁寧に作り込んだ土偶。とても大切な意味があるように思います。

そしてもう1つご紹介するのは、同じ真福寺貝塚から出土した猿形土製品です。こちらは今から2400年から3000年前のものです。展示会場の解説板によるとニホンザルだそうで「縄文人にとって人とよく似たサルは身近な存在であり、恐れうやまう存在でもありました。」とのこと。

さてこれらが出土した真福寺貝塚は埼玉県さいたま市岩槻区にありますが、貝塚と低湿地遺跡(泥炭層遺跡)から成り、竪穴住居跡の遺構、土器、土偶、耳飾り等が出土し、貝塚からはヤマトシジミなどが出土しています。

真福寺貝塚からは人骨が出土したという記録は見当たりませんが、貝塚は天への「送りの場所」という河野広道先生の説を当てはめて考えてみると、もしかしたらこのみみずく土偶や猿形土製品は、例えば亡くなった人の魂を天へ送るための儀式などで使われたのかもしれません。

写真1 みみずく土偶
写真2 猿形型土製品 写真3 猿形型土製品
また猿形土製品は造りがとても素朴です。まるで小さいこどもたちが普段の遊びの中で使うような印象も受けます。土人形の犬張子のようなイメージが湧きます。遊び道具だったとしても、この猿形土製品がしっかり形を留めて出土したということは、乱雑な扱いを受けていなかったことの表れとも言えます。お守りのように肌身離さず身につけた、という考えもありうるかもしれません。みみずくを模した人、そして猿、どちらも土に形を変えて遥か昔の縄文時代の人々の誰かを「守る」あるいは「送る」ためにつくられたのでしょうか。
※写真はいずれも当方撮影(2017/11, 2018/4), 撮影許可あり
 
参考資料:
展示会場 解説パネル
2018/7/10  長原恵子