病児・家族支援研究室 Lana-Peace(ラナ・ピース)
Lana-Peace 「大切なお子さんを亡くされたご家族のページ」
大切なお子さんに先立たれたご家族のために…
 
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無限の存在

1920年から60年あまりににわたり、イギリスのモーリス・バーバネル氏の身体を借りて古代霊から、人々にメッセージが送り続けられました。
シルバーバーチと呼ばれるようになったその古代霊は、人間は霊的な存在であるということ、この世で生きていくために必要な身体をまとっているのであり、人生の中で起こる様々な苦労や困難を乗り越えていくことによって、その人間の霊性が高められていくこと、そしてこの世で死と呼ばれているものは、物質的な身体の命が終わりを迎えたことであり、霊自体は決して滅することがなく、霊界へと戻っていくのだと説きました。
霊という言葉は難しいですね。どうしても怪談話やホラー映画と結びつけてしまい、おどろおどろしいイメージを引き起こされる方もいらっしゃると思います。たとえば事故現場などの「慰霊」という言葉に表されるように、一般的に人が亡くなった後の存在を「霊」と表現されがちです。
もちろん生きている人のことを指すこともありますが、日本語の「生霊(いきりょう)」はあまり楽しい話には出てきませんね。
「霊」と「魂」が境い目なく使われていることもあります。
「霊魂」とくっつけて使われることもあります。日本語は難しいですね。

でも、霊という言葉の既成概念をいったん壊して、本を読んでみると、霊とは年をとろうとも、病気になろうとも、どんな身体であろうとも、精神的にどんな変化があろうとも、変わることのない「自分自身」を指しているように思えてきます。

さてシルバーバーチは次のように語っています。まず霊についてです。

つまりあなた方は本来が霊的存在であり、それが肉体という器官を通して自己を表現しているのだということです。
霊的部分が本来のあなたなのです。霊が上であり身体は下です。霊が主人であり身体は召使いなのです。
霊が王様であり身体はその従僕なのです。霊はあなた全体の中の神性を帯びた部分を言うのです。(略)
身体はあなたが住む家であると考えればよろしい。家であってあなた自身ではないということです。家である以上は住み心地よくしなければなりません。手入れが要るわけです。しかし、あくまで住居であり住人ではないことを忘れてはなりません。

引用文献:
アン ドゥーリー編, 近藤千雄訳(2004)
『シルバーバーチの霊訓(1)新装版』潮文社, pp.26-27

次は魂です。

人間の魂(個性)は大霊の一部であるがゆえに、地上で自我を表現するための道具だった物的身体がその役割を終えると同時に、そのまま一緒に滅んでしまうものではありません。魂は本質的に永遠不滅の存在なのです。だからこそ生き続けるのです。

引用文献:
アトニー・オーツセン編, 近藤千雄訳(2003)
『シルバーバーチの新たなる啓示』ハート出版, P.16

魂とは、すべての人間の内部に宿っている神(God)、私が「大霊(Great Spirit)」と呼んでいるものの一部です。それはこういうものですと、形状や寸法を述べることは不可能なのです。
魂とは、生命力(life force)、動力(dynamic)、生気(vitality)、実質(real essence)、神性(divinity)といった用語で表現するしかありません。(略)
人間が地上で生活できているのは、魂が物的身体に活力を与えているからです。魂が引っ込めば、身体は活力を失って死にます。その魂に地上で使われているような名前はありません。本質的には大霊と同じですから、無限の存在です。

引用文献:
スタン・バラード/ロジャー・グリーン共編, 近藤千雄訳(2002)
『シルバーバーチのスピリチュアルな生き方 Q&A』ハート出版, pp.63-64

先立ったあなたのお子さんは、この世の身体を失っただけであり、決してお子さんの魂は滅していないのだ、無限の存在なのだと知ると、生きる意欲が再び湧いてきますね。そうであってほしいと思います。
ここでやはり霊と魂とはどう違うものであるのか、はっきりわかっていた方がよいと思うので、それがシンプルに示されている『霊の書』から引用したいと思います。これはアラン・カーデック氏が様々な通信霊(シルバーバーチではありません)から示された情報をまとめられたものです。

〔134〕魂とは何ですか。
「肉体をまとった霊(Spirit)のことである」
―肉体と結びつく前の魂は何だったのですか。
「霊であった」
―では、魂と霊とは全く同じものですか。
「そう、魂とは霊である。肉体をまとう以前、見えない世界に住む一個の知的存在であって、その浄化と啓発の目的のために、一時的に肉体に宿るのである」

引用文献:
アラン・カーデック著, 桑原啓善訳(1986)
『霊の書―大いなる世界に―(上)』潮文社, p.65

お子さんの霊は、この世で必要な肉体(身体)をご両親からいただくことにより、この世に肉体を伴った魂として生まれ出ることができたのですね。

 
目には見えない形で今もずっと生きているお子さんに、いつかあなたが再び会う日まで、どうかご自身の人生を大事にしてください。
2014/6/25  長原恵子